1月 1

さんま寿司

Posted in グルメ

皆さま、あけましておめでとうございます!本年も何卒よろしくお願い申し上げます>^_^<

年末年始は仕事がなければ実家で過ごすことが恒例となっている独身の身(^_^;)


実家で正月を迎えると、お節料理と雑煮に必ずついてくる定番があります。それは

さんま寿司

さんまの姿寿司とも言われ、尾頭付きの時もあります。

(最近は食べやすいよう頭が無いバージョンが多い)

子どもの頃から、年末になると田舎の叔母さんたちが
こしらえてお餅と一緒に送ってくれるので
取り立てて珍しいと思ったこともないんですが
実は紀南(紀伊半島の南一帯、和歌山県と三重県の南)の郷土料理なんです。


軽く酢でしめたサンマと結構な量のご飯で
食べ応えがあり、ほのかな柑橘系の香りで
味はあっさりしていて美味しいんです!

サンマ(秋刀魚)といえば
読んで字のごとく「秋の味覚」ですが

父の田舎である新宮(和歌山県の東端、三重県との県境)では、晩秋からがサンマの季節。




脂ののった三陸沖の秋サンマが親潮に乗って南下し
熊野灘で捕れるのが晩秋。

長い間、潮にもまれることから身が引きしまり脂が落ちている
(=ヘルシー!)のが特徴で

それを頭も内臓も取らずに丸ごと干す「さんまの丸干し」や
さんま寿司」がこの辺りの冬の名物、まさに「冬の味覚」なんです。

最近では、決して安くないサンマですが
父親は幼少の頃からさんま寿司を食べていたと言います。

戦後間もない昭和20年代の貧しい暮らしの中でも食べられたということは、かなりサンマは安かったんでしょう。

そう言えば、子どもの頃、サンマが大漁な年に祖母が一匹5円で買ったと話していたのを思い出しました!(*_*)




熊野灘はさんま漁発祥の地と言われ、約300年前の江戸時代にこの地方で刺網漁が開発され
全国に広がったと言われているそうです。

熊野古道の浜街道沿いに、さんま寿司発祥の看板を発見!→












看板のすぐ前から海を眺めるとサンマが水揚げされる遊木漁港が遠くに望めます(奥の山がへこんだ辺り)

(熊野灘の元旦は日本晴れ!真っ青な太平洋が爽快でした〜(^^))

郷土料理なので作り方は、地域や家庭によって違うらしいですが、叔母に確認したところ
生のサンマを背開きにし、10日ほど塩をして(これは1〜2日の人もいる)、丁寧に骨を取り除き、甘酢で半日(これもそれぞれ)
ほど締めます。この時、和歌山らしくミカン酢(橙または柚子などの柑橘類)を加えて生臭みを消すそうです。
なるほど〜、まさに和歌山の海の幸と山の幸の出会いもの!ですね(^_-)-☆

絞めたサンマの上に酢飯をのっけて巻き簀で巻いて出来上がり〜!細かいですが、これは紀南流の作り方。

「背開き」でではなく「腹開き」で押し寿司にする地域もあるそうです。

私は背開きしか見たことがありません。。。

背中の青い筋が両側にあると「背開き」で、真ん中が青いと「腹開き」。全く別物に見えますよ〜。(*_*)

酢の効き加減も家庭それぞれですが、うちのはマイルドで、小学生の甥っ子や姪っ子も大好きです(^_^)v

あ、ちなみに1月10日は「さんま寿司の日」だそうです。

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